七五三のお祝いを兄弟姉妹で同時にやっても大丈夫？
七五三の時期や年齢には、実は厳密な決まりはありません。昔は数え年でお祝いするのが一般的でしたが、現在では満年齢で七五三を祝うご家庭も多くなっています。このため、兄弟姉妹で年齢が重なった場合に、数え年と満年齢を組み合わせて一緒に七五三を行う家庭も増えてきました。
お子さまが2人以上いるご家庭では、兄弟姉妹の人数分だけ七五三のお祝いを行う回数が増えていきます。子どもの健やかな成長をお祝いする行事として何度でも喜ばしいものですが、実際には毎回の準備や費用の負担が悩みの種になることも少なくありません。
このような背景からも、兄弟姉妹で同時に七五三のお祝いはとてもおすすめではありますが、もちろん注意点があるのも事実です。今回の記事では、兄弟姉妹の七五三を同時に祝うことのメリット、デメリットをご紹介させていただきます。
七五三は子どもたちの成長を祝う大切な行事です。兄弟姉妹一緒にお祝いすることで、家族みんなで素敵な思い出を共有することができます。家庭の事情やお子さまの成長に合わせて、最適な七五三のスタイルを選んでみましょう。
兄弟姉妹の七五三を同時にする場合
メリット
パパとママの負担が軽減される
これが最大のメリットではないでしょうか。七五三の準備には、衣装選び、写真撮影の予約、神社へのお参り日程の調整など、事前に多くの手間がかかります。当日も子どもの着付けやヘアセット、移動などでバタバタしがちです。兄弟姉妹をまとめてお祝いすれば、こうした準備や当日の手配を一度で済ませることができ、スケジュールが効率的に管理できます。
お子さまたちが全員主役になれる
もし七五三を一人ずつ行った場合、付き添いの兄弟が「自分も着物を着たかった」と少しさみしく感じることがあります。しかし、同時にお祝いすれば、兄弟姉妹そろって晴れ着姿になり、みんなで一緒に特別な日を楽しむことができます。写真撮影でも兄弟一緒の華やかな家族写真を残せるため、思い出としても一層価値のあるものになります。
費用を抑えることができる！
写真スタジオによっては兄弟同時撮影の割引プランが用意されていることもあり、衣装レンタルや撮影費用を抑えられる場合があります。特に複数回に分けて行うよりも、トータルのコストを抑えやすい点も魅力です。
デメリット
子ども一人ひとりの節目をじっくりと祝えない？
メリットの一方でデメリットもあります。七五三を兄弟姉妹で同時にお祝いするご家庭が増えている一方で、あえて別々にお祝いするという選択をする親御さんも少なくありません。その理由のひとつが、子ども一人ひとりの成長をじっくりお祝いができないのでは？という思いです。
七五三は、3歳、5歳、7歳という子どもの成長の節目を祝う大切な行事です。それぞれの年齢での成長や変化は大きく、子どもができることも心の成長も違ってきます。その年齢ならではの成長をしっかり見つめ、ゆっくりと家族で喜びを分かち合う時間を持ちたいのであれば、兄弟姉妹の七五三は別々にしたほうがよいかもしれません。
兄弟姉妹の七五三を別々にする場合
メリット
着物の購入や利用が効率的になる
例えば、上の子の七五三の際に着物を購入すれば、下の子が成長したときに同じ着物をお下がりとして着用することができます。これにより、下の子の七五三の準備費用を抑えつつ、思い出の詰まった着物でお祝いができます。家族の思い入れが詰まった着物を引き継ぐことで、写真にも特別な思い出が刻まれるのです。
一人ひとりの成長にスポットライトを当てられる！
兄弟姉妹同時とは違い、お祝いの主役が一人だけになるため、親や家族がその子の成長をじっくりと祝うことができます。これにより、子ども自身も「今日は自分が主役なんだ」という特別感を強く感じられ、自己肯定感の向上にもつながります。
余裕をもった当日のスケジュール
兄弟姉妹一緒に行う場合は準備や移動が慌ただしくなりがちですが、一人ずつであれば着付けや撮影、神社でのご祈祷も落ち着いて行うことができます。時間的にも多少、短縮されることで小さなお子さまの場合は特に、体力的な負担も軽減されるでしょう。
デメリット
「自分も着物が着たかった…」
良い面がある一方で悪い面もあります。兄弟姉妹を別々にお祝いする場合、下の子が上の子のお祝いを見てうらやましく感じることがあるのはデメリットです。「自分も着物が着たかった」「写真を撮りたかった」と感じてしまい、ご機嫌が悪くなるケースもあります。特に年齢が近い兄弟姉妹では、こうした感情のコントロールが難しいこともあります。
このような場合は、あらかじめ子どもに七五三の意味をしっかり説明することが大切です。「今日はお兄ちゃん（お姉ちゃん）のお祝いだけど、あなたが◯歳になったときには同じようにお祝いするからね」と丁寧に伝えることで、子どもも納得しやすくなります。家族みんなで前向きに理解を深めながら準備を進めることも子どもの成長の過程には大切なことではないでしょうか。
まとめ
七五三を兄弟姉妹で同時にお祝いするのは、準備の手間や費用を効率よく抑えられるだけでなく、家族全員が一緒に成長を祝える特別な時間を共有できるのが大きな魅力です。写真撮影も兄弟そろって華やかな一枚が残せるため、思い出づくりにも最適です。
一方で、お子さまの年齢差による体力や集中力の違いにも注意が必要です。特に小さなお子さまは長時間の着付けや撮影、お参りで疲れてしまうこともあります。また、同時に祝うことで一人ひとりの成長にじっくり向き合う時間が少なくなると感じる親御さんもいるでしょう。
そのため、兄弟姉妹で七五三を同時に祝うか、別々に祝うかは、家族の状況や子どもの年齢、性格に合わせて慎重に検討しなくてはなりません。どちらの方法を選んでも、七五三は子どもたちの健やかな成長を祝う大切な行事であり、家族にとって一生の思い出となります。
無理のない計画で、お子さまも家族も笑顔で楽しめる七五三にしましょう。家族みんなが納得できる形でお祝いすることが、何より素敵な思い出作りにつながります。
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